2011年8月6日土曜日

退院まで

あとはごろごろ寝て回復をまつのみ。
背骨をいじっているのでコルセットできっちり固定状態になります。

  • 不思議な痛み
戦争とか糖尿とかそういうので、片足を失った人が
ないはずの足が、かゆくて気が狂いそうになった、
みたいな話を聞いた事がないだろうか。
神経の混乱で本来は痛い筈がない場所が痛むということが
あるらしいのだが、
わたしの場合、手術したその場所は痛まず、
尾てい骨付近や性器が痛むという不思議な事がおきる。
といっても、痛くてうずくまるようなレベルまでは行かない、
ちょっと痛いかな、程度の事なのだが。
そのうち治まるでしょう…。

  • 抜糸
手術後、10日ほどで抜糸となる。といっても、
いまはホチキス留めが普通なので、ホチキス針を抜く。
抜いた次の日から、シャワーOKになる。
やはり身体を洗えるのはうれしい。
夏季に入院などするものじゃないね。
抜糸後、1週間くらいで退院。

  • 抜糸後の体力回復について
ずっと寝てた影響で、かなり体力は減っている。
手術跡の回復に思った以上に体力を使っているほか、
筋力と運動的な持久力はけっこう落ちている。
ふだんから身体を鍛えていた人は日常生活に問題が出るほどには
ならないかもしれないが、社会人でデスクワークの私はけっこうつらい。

入院中でも、病院のなかで、たとえば階段の上り下りのようなことで
ちょっと身体を動かしておくほうがよいと思う。
わたしは、1日に、1Fから5Fまでの階段を往復×3回
くらいやってました。

退院後に、すぐ職場復帰するのは避けたほうが良いでしょう。
いつもどおりには身体が動かないので。
退院とは病院に居る必要がなくなったというだけであって、
完全回復を意味するものではないのです。
退院後も、できれば2週間くらいは仕事を休み、
その後1ヶ月くらいは「様子見期間」として
短時間労働にとどめたほうがいいと思う。

2011年7月20日水曜日

手術〜身体を起こせるまで

  • 手術当日
当日は食事禁止。
同室のひとがメシたべてるの見ているとお腹が減るので、
食事時はちょっと休憩所で待機。
やがて手術室に行くためのストレッチャーがくる。
その上で、両肩に小さい麻酔を打たれる。
ナースに「ちょっと眠くなりますよ」と言われたが、
眠くなるどころか数分後に爆睡でした。
あとはそのまま手術室に運ばれて手術。すっかり爆睡のため
まったく何も覚えてないの…

  • めざめる
手術終了後、数時間で目覚めたみたい。
わたしが手術をした病院は、手術後のしばらく起き上がれない間は
ナースステーションからいちばん近い、観察室?のようなところで過ごす。
ここに居る間は、尿はカテーテル経由で排出され、傷にドレンホースが
入れられていて、傷から染み出る液体もボトルにむけて排出。
わたしの場合は、硬膜〜軟膜を切っているのだけれど、
切ったところが塞がるまでは、髄液がいくぶん漏れるので、
これもボトルで受け止める。

  • 髄液の滲出
厳密には脳脊髄液 。背骨の脊髄から脳までは繋がっていて、
神経や脳は液体で漬かっている。この液体が減ると、脳圧がさがる。
そのため、意識がぼんやりしたり頭痛が起きたりする。

今回の手術で硬膜〜軟膜を切ったことによって、髄液が出ているため、
脳圧がさがっているので、髄液の量が戻るまで、起き上がると、
あたまが上になる→脳圧の低下で意識がぼんやりする。

手術の2日後には、起き上がるよう指示されたが、
案の定、あたまを起こすと、意識がぼんやりして、
熟睡中に唐突に起こされた時のような感じになった。
そのため身体を起こすのは一日延期。

髄液がたりないための現象、と聞いていたので
「水を沢山飲めば戻る?」と素人考え的に思い、
水をたくさん飲んでみたのだが、それが効いたのかは分からないが、
次の日には、身体を起こしても意識は通常通りだった。
身体を起こせれば、もとの病室へ帰還(ベッドに乗せられたまま移動)。

  • トイレのこと
 手術後、ドレンホースと尿カテーテルが抜けるまではトイレに行けない。
そのため大便が出来ないのだ…
場合によってはおむつを当てられるわけだが、流石にそれは避けたい。
そのため、 手術前には、下剤をもらってしっかりカラっぽにしておくべきなのと、
起きられない間は、便として沢山排出されそうな、繊維質のものや
固いものを食べるのは避けたい。
わたしは、おかゆ、パン、味噌汁くらいしか食べないようにしていた。
ナースにちょっと怒られるが、長くて3日程度なので、
体力のない年寄りでなければ大丈夫。
わたしは腰周りの脂肪がだいぶ消費されたようだ。もうけた(笑

以外にも食事は、ごはんは粥だが、ふつうのおかずが付いてた。
粥に普通に固いおかず付けても意味なくないか?
おかず無しで、粥にお茶漬けの素でもかけてほしかったな。

2011年7月12日火曜日

入院前半 検査〜手術まで

さいしょの1週間は、概ね検査にあてられる。
1日1種類の、のんびりしたペース。
すでにMRIは撮られていたので、その他の検査は

  • 血液検査
まあ基本ですね

  • 呼吸の検査
ちゃんとリズミカルに呼吸できているかとか計ったみたい。
全身麻酔で手術中は、口から呼吸の管いれられて、強制呼吸状態になるので。

  • 出血が止まるまでの時間の検査
これは耳に小さな針穴をあけて、出血が完全停止するまでの時間を計るというもの。
ちょっと痛かったぞ看護婦さん(汗

  • 造影剤をいれられてのレントゲン
これがかなり酷く痛かった。ひとによっては手術そのものより辛い筈。
脊髄の軟膜のなかに造影剤という、
レントゲンに良く写るようにする薬を流し込んだ状態で
レントゲンを撮影するのだが、わたしの場合、腫瘍の下側から造影剤をいれ撮影、
そのあと頭側を下にして、造影剤を 腫瘍の上側に流しつつ再度撮影となるはずが、
腫瘍付近があまりに狭かったため流れず、耳の後ろ、首の横から
脊髄の軟膜にむけて再度、針を刺して、造影剤を流し込み、撮影となった。

腫瘍の付近に造影剤が入ったとき、すさまじい激痛が!(涙涙涙涙涙涙涙涙涙
造影剤が神経を押したらしく、腫瘍のある位置より下の足など全体から激痛!
造影剤が腫瘍の付近を離れたらすぐ痛みは収まったけど、冷や汗だらだら!
首に針を刺されるのも恐ろしかった…。ミスられたら半身不随レベルですよ?

  • マウスピース作成
神経の機能を回復させるための手術だから、手術直後に、
神経がちゃんとしているか調べるため
あたまのてっぺんから電気を軽く流し、筋肉が動くか試すらしい。
そのとき、間違って舌を噛まないための措置。


どの検査も、手術の前準備。健康診断的な意味ではなくて、
手術を滞りなくすすめるための検査なのだ。

2011年6月20日月曜日

入院直前

会社での諸々の引き継ぎもおえて、さて明日から入院といったところ。
荷物をまとめているが、さすがに4週間だと
コインランドリーがあるとはいえ、1週ぶん程度の着替えは必要だから
やたら服が多くなるね。車輪つきキャリアで行くから重くなっても構わないとはいえ。
背中はあいかわらず、いくぶん痛いが、 鎮痛剤で有る程度緩和できている。
それよりも足の弱りが面倒で、左足の自由がきかないぶん、
身体のバランスをとるため別の部位が頑張るので、歩き回るととても疲れる。

入院している間に、原発関係で事故がおきなきゃいいが。自分の身体より、
社会情勢のほうが気になる。

2011年6月12日日曜日

脊髄腫瘍 これまでの経緯

  • 左足のふくらはぎの動作が緩慢に
一年くらい前から、どうも左足の動作が遅いような、疲れやすいような感じがしていた。足の動きが悪く、同僚にも「歩き方が変」と言われたりしていたが生活に支障があるわけでないので放置していた。なにしろ毎日、イスに座ってパソコンを叩くだけの仕事だったわけで、単なる運動不足と解釈していた。だけれど、
左足のふくらはぎの筋肉が妙に減ってきた。右足との差がはっきりわかる
左足だけではつま先立ち不可能
左足先で靴擦れ等作ると、治りが異様に遅い
左足の土踏まずの厚みがうすくなってきている
という左足だけ妙な症状が出てきたため、さすがにおかしいと感じ始め、ネット検索をはじめる。
  • ALS?ミオパチー?ニューロパチー?
筋肉がどんどん減る病気として、筋萎縮性側索硬化症(ALS)やミオパチー、ニューロパチーと言うものがある。私は30代のため、幼少から発症する筋ジストロフィーの可能性ははじめから考えていなかった。
これらの病気にかかっている人のブログを見つけ読んだところ、「神経内科」を受診したほうがよいとのこと。早速、神経内科をさがす。経堂駅近くのU内科さんを受診する。この時点ではじめから神経内科を受診できたことは、「自分グッジョブ!」といったところ。この後の診断が適切かつ迅速だった。
  • 左足に繋がっている神経
U内科さんの先生によると、左足ふくらはぎだけが、局地的に、筋肉が減るというのは、ALSやミオパチー、ニューロパチーには無い症状で、足に繋がっている神経が圧迫されて居るのではないか、という話。
座骨神経痛持ちであることを告げると、それが怪しいとのこと。血液検査では、筋肉が壊れている兆候はハッキリと出ているが、それ以外はまったく異常なし。レントゲンを撮ってみたが何も異常はない、いわゆるヘルニアではないだろうということ。MRIを撮影してきてほしいと言われ、K病院まで行ってくる事になる。
  • シロウトでもはっきり分かる白い丸い影
MRIうるさいわ…ブザーのような音が、バカみたいに大きく出る機械の中で、延々30分くらいじっとしていなければならない。撮影がすむと、CDROMを渡された。なおこのCDはふつうのパソコンでもファイルを閲覧でき、ソフトがあれば写真の画像をみることができる(フリーソフトがある)。記念にデータはとっておいた。

「脊髄腫瘍」でググると出てくるのとそっくりな写真が入っていた。背骨の「なか」に、腫瘍がある。
  • U内科からKD病院へ
U内科にて、MRI画像をみてもらい、脊髄腫瘍と判断。入院して手術が必要なため、小さな町医者であるU内科さんの出来る事はここまで。手術設備があるKD病院へ紹介状を書いてもらう。なおKD病院は脊椎関連の手術が上手な病院なのだそうだ。靖国神社のすぐ近く。
  • KD病院にて
先日撮ったMRIをこちらでも見てもらい、やはり脊髄腫瘍の可能性ありとのこと。血液検査と心電図をとる。そして、MRIも再度撮影することになった。肝心なところがちゃんと写っていなかったらしく、再度、こんどは造影剤をいれながらMRIを撮影してくるように言われる。
渋谷の埼京線の新南口改札のすぐ前に、MRIを専門に撮影してくれるところがあるので、そこで撮ってもらう。MRIは撮影料金が高いのだが…(3割負担でも7000円〜)どうせあとで医療保険が下りるので気にしない。撮ったらこんどはCDROMではなくてフィルムだった。とりあえず家に持ち帰り、次の診察のときにKD病院へ持っていった。
フィルムを家に持ち帰る事が出来たので、うしろから電灯で照らして記念撮影しといた。

勿論、先生は、入院して手術して取りましょうと言う。わたしもふたつ返事でOK。
わたしもネットで有る程度知った状態で診察を受けているので、いちいち余計な質疑応答もなしに、話はサクサク進んだ。
脊髄腫瘍でググると、かなり重篤な症状になってから手術した年配の方の記録がみつかる。
この人、整形外科と内科で見逃されているんだな…。
わたしはネットで検索して、初めから適切な病院で診察を受けて一発で原因判明した。インターネットありがとう。
この人ほどには、重篤な症状はないので、けっこう楽観視していたりする。